PREBLICの今村です。

新しくキートレイ”RON”を作りました。

ちなみに鍵を載せる真ん中には、ゴシック体の字体で『P』とステッチを入れています。

PREBLICの頭文字をとって『P』です。

ただ思ったことがあって、全員『P』のアルファベットがいいのか？という問題です。

いろいろ考えた結果、自分の好きなアルファベットが選べた方が嬉しいだろうと思いました。

やっぱり、作り手一辺倒のものよりも受け取る人にも余白があった方がモノに奥行きが追加されると思いました。

そして、オンラインストアでA〜Zまでお好きなアルファベットの文字を選べるようにしています。

ご来店のお客様はその場でお伝え下さい。

名前のイニシャルや両親などへの贈り物も考えて、最大で2文字まで選べます。

※オンラインストアでお買い上げの方でもし2文字希望の方は、備考欄にご記入下さい。

好きなバンド、好きな単語の頭文字も良さそうです。

さて、3回の仮組みを経てやっと完成しました。

1回目の仮組み

2,3回目の仮組み

3回の仮組みをして、このビスポークのウォレットに関してはDiaryでこれで3回目の投稿です。

表は、ホーウィン社シェルコードバン、内装には、ドイツのワイハイマー社のレザーを使用しています。

表面と内装でレザーを変えて、色味も変わるとウォレットの印象にも緩急が付いて良い雰囲気に仕上がりました。

この内装に使用しているカラーはトープという色で、限りなくグレー色近くてほんのりベージュがかっています。

スーツ発祥とされるイギリスでは、「初めのスーツはグレーを買え」という人も少なくないです。

理由は明確で、どの色にも調和できるからです。靴が黒でも、茶色でも合います。

表面のシェルコードバンの黒と内装のワインハイマー社のトープ。やっぱり合います。

これも、PREBLICでは多いオーダーなのですが、よく見るとジッパーの持ち手にはクロコダイルレザーがさりげなく付いています。本当にさりげないワンポイントで、ウォレットを使用する時には必ず手が触れる部分なので、人気のカスタムなのかもしれません。

しかも、PREBLICで使用しているクロコダイルは見た目以上にしなやかなので触り心地も良くて、よく手にフィットしてくれます。

そして、真ん中の仕切りの片面にはお札入れ、裏面には名刺用のポケットが2つあります。

ここには隠しポケットが配されます。お客様のご希望でここにはICカードをいれたいということでした。

ステッチは全てハンドステッチで仕上げました。ハンドステッチは手間がかかりますが、ピンポイントで針穴を開けたいところに穴を開けて縫うことができます。

内装で縫った糸は、番手の少し細い糸を、表面のシェルコードバンに使用した糸は耐久性を考え内装よりも少し太い糸を使用しています。

内装に少し細い番手の糸を使用したのは、ステッチがあまり主張しすぎないように内装のワインハイマー社のレザーと相性が良い太さにしました。

完成品からは、見えませんが、一枚の革でも部分的に厚みを大きく変えたり、必要なところにはへたりにくいように芯地を入れたりとたくさんの技術を盛り込んだウォレットです。

作り甲斐のあるウォレットを作らせていただきました。

このウォレットに関しては多くのお問い合わせもいただきました。ありがとうございます。