ハンマー台

 

PREBLICの今村です。毎週火曜日に書いています。

先輩夫婦から6年前にいただいたハンマーで叩くための台。

本当はウールとかのスーツで袖や肩にアイロンをかけるためのアイロン台です。

自分的にレザージャケットの袖を縫う前にハンマーで叩く時にピッタリだったので、勝手に「レザージャケットの袖用ハンマー台」として使っています。かなりの数を叩いてきたので、とうとう数ヶ月前に小さな穴を見つけてしまいました。

穴の存在には気付いたんですが、見ないふりをしていたら、少しずつ穴が広がってきました。いつかとは思いながらも広げ続ける穴が気になり、先日やっと直すことにしました。

新しい布がまだまっさらで少し恥ずかしいですが、きっとすぐにビンテージのように馴染んでくれると思います。

実はPREBLICを始めた時に、このアイロン台の存在を知っていて欲しかったんですが、お金がなくテーブルの角とかを使っていました。

先輩夫婦がそれを見て気付いたのか、前の店を出した時にお祝いとしてプレゼントしてくれました。

普段はタンパクな性格なんですが、少ない言葉でこれをプレゼントしてくれました。

もう元を取るとかでは言葉が足りないぐらいたくさん叩いてきました。これで気にせずバンバン叩けそうです。ありがとうございます。

 

さて今週は新しく定番に加わったマネークリップウォレット『THOMAS』。使用している素材は、老舗の国産タンナーで鞣されたコードバン。

これまでPREBLICではコードバンはホーウィン社のシェルコードバンのみでしたが、国産のコードバンも新しく定番に加わりました。

THOMAS - Cordovan col.Caramel

THOMAS - Cordovan col.Dark Green

気になるそれぞれのコードバンの違いなんですが、アメリカのホーウィン社シェルコードバンの方が荒々しくワイルドな印象があります。ビンテージのジーンズでもあるようにさすがアメリカ製。レザーの仕上がりに1枚1枚個体差があります。この個体差こそがホーウィン社のシェルコードバンのように思います。それからなんといってもこれまで築き上げてきたホーウィンというブランドでしょうか。

そして、今回の国産のコードバン。品質的な良し悪しで見ても、ホーウィンのシェルコードバンと全く引けを取らないとても品質が高いのが特徴。実物を見てすぐに理解したんですが、ホーウィンのコードバンを元に日本のタンナーさんが独自に味付けし仕上げた印象です。

ホーウィン社シェルコードバンと質感は近いんですが、色合いはほんのり霞がかっていて、程よいグラデーションになっています。

カラーは、キャラメル色とダークグリーンの2色です。

THOMAS - Cordovan col.Caramel

THOMAS - Cordovan col.Dark Green

そして、再入荷した定番のホーウィン社シェルコードバンを使用した『THOMAS - Horween Shell Cordovan col.Black』

ウォレットの中でダントツの圧倒的な数の大差でこのTHOMAS - Horween Shell Cordovan col.Blackを作り続けてきました。

職人の山本と話すんですが、このTHOMASは本当に強いです。本当に『THOMAS』を生み出すことができて運がよかったです。

THOMAS - Horween Cordovan col.Black

どちらも店頭もしくオンラインからご購入いただけます。

そして、ご注文のレザージャケット。

ディアスキンを使用したSTAND。ブラックと謳っていますが、ほんのりブラウンがかっているのが特徴です。

2週間前にDiaryでも書いた草彅剛さんにご紹介いただいた素材違いのディアスキン。草彅さんはシープスキンです。

STAND Sheepskin col.Black

フロントは、ダブルブレスト。シンプルなデザインだからこそ、フロントの重なりや襟の形状には注意を払って作図作りと微調整を繰り返し、今の形に至ります。

シンプルなダブルのライダースをお探しの方にはおすすめのレザージャケットです。

 

こちらはベジタブルタンニン鞣しのシープスキンを使用したパターンオーダーのDALTON。

定番のDALTONに左胸ポケットを追加しお作りさせていただきました。

袖口と裾周りは、ボタン止めのクラシカルなシングルのジャケット。まだライダースジャケットが普及する以前の1940年代頃のジャケットがベースになっています。

まだ大量生産になる前なので、職人の手仕事感が残る仕立てになっています。

定番のDALTON Horsehide

 

最後は、ご注文のトラウザーズ『FORT』

使用した素材は、イギリスの名門FOX Brothersです。

ここの素材は昔から好きで、PREBLICでも定番素材として取り入れています。あまり馴染みがないかもしれませんが、ウールのブラウンはとても汎用性が高いです。

イギリスとかヨーロッパの服好きのハンガーラックは、ブラウンが多いと個人的に感じます。きっと年齢を重ねた時にも肌への馴染みが良いんだと思います。微妙に異なるブラウンを気分とか天気に合わせて着回しているんだと思います。

若くても歳を重ねても、長く付き合えるブラウン素材です。

ご注文ありがとうございます。