PREBLICの今村です。
本当に少しずつですが、このDiaryを読んでご購入いただく方や興味を持っていただいた方が増えてきたように感じます。このDiaryは毎週火曜日までに必ず投稿するようにしています。誰かの言葉をコピペしたものや簡単な言葉ではなく、文字に自分の熱や感情を吹き込んでいます。
始めてすぐは、特に何も反応はなく、誰からも何も言われることはありませんでした。
ただ確実に時間は流れていく中で、自ずと火曜日は毎週やってきます。必ずやってくる火曜日に備えて日常か
ら言葉を拾い集めて火曜日に向けて少しずつ言葉を組み上げていきます。そして、火曜日の日が来るたびにこのDiaryに1週間分の言葉が積み上がっていき、読み物としての厚みが1ページずつ追加されていきます。
本当に少しずつですが、「読みました」という言葉をいただく回数が増えてきました。
自分が出来ることは、本当に小さなものですが、今日の1ページが来週には2ページに。再来週には3ページになるように最初のたった1ページでも続けることでページ数は少しずつですが確実に増えていきます。
ここまでくる途中で
「果たして続けて意味があるのか?」
という魔の手が差し掛かってくることや、悪い時が続いても、調子の良い時でも続けること。
PREBLICは、形のあるものを商品として販売しています。
ここ最近、改めて感じたことは感情や熱を帯びた言葉は決して安く見積もってはいけないということ。
モノの価値には、物質的(形があって触れるもの)な価値に加えて、感情とか意味がある(形がなくて触れない)モノの価値も存在していることが分かりました。
継続することは、少しずつでも確実に力を増していくことなのかもしれません。
そんなことを考えていたこの1週間でした。
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
さて、完売しておりましたTHOMAS - Horween Shell Cordovan col.BlackとTHOMAS - Crocodileが製作完了しました。
お問い合わせいただいた方や気になる方はぜひこの機会に。
今は、全種類のTHOMASが揃っていました。
そして、先週Diaryで書いたレザージャケットと軽く触れたレザーコートが完成しました。
まずは、ディアスキンを使ったBUNCHのパターンオーダーです。
画像で見ても分かるぐらいしなやかなのが伝わってきます。
見た目はすごくシンプルですが、細かくカスタムされています。
前回のDiaryで細かく説明させていただいたので、まだ前回のDiaryをご覧になっていない方は、そちらを先にご覧下さい。
前回のDiary
まずレザーは、老舗のタンナーさんが仕上げたディアスキン。裏地はウールの千鳥格子に、袖裏地は皮脂で汚れが目立たないように黒のサテン生地です。
ちなみに、裏地に付く赤字のPREBLICのラベルは、本来は内ポケット下に配されますが、こちらは背中心に位置を変更しています。ハンガーに掛けた時にPREBLICのラベルが見えた方が嬉しいということを言っていただきました。
それから、前身頃のダーツはなしにしています。ダーツを取らないことでウエストのシェイプが緩やかになります。シェイプが緩やかになることで身体の線をあまり拾わないようにするためです。
それから、襟とラペルとの縫い目、ゴージラインは少し修正を加えました。
少しだけカーブを強くし、傾斜の角度を少し強くしました。ここの部分は自分の自己満足なので自分にしか分からない部分だと思いますが、なかなか良いカーブに仕上がったと思っています。
そして、たまに外にいると強い風が吹いたり、走ったりする場面があるかと思います。そんな時に後ろのセンターベンツがチラッとめくれた時に、裏地の千鳥格子が一瞬見えたりするとジャケットもさらに映えそうです。
めくれやすくするためではありませんが、気持ちセンターベンツの長さを長くしています。運動量を上げるためですが、1番は見た目の良さを重視しています。
袖口ももちろん本切羽です。
ちなみにテーラードのレザージャケットは、なかなか万能で高い守備範囲を持っています。少し肌寒くなる夏終わりの夜にTシャツの上にこれ一枚羽織るだけで印象もぐっとフォーマルな印象になります。
ただ素材がレザーであることからフォーマルにはなりすぎない。
もちろん秋口には、セーターの上から羽織っても、様になります。
フォーマルな印象のテーラードのデザインに、力強さのあるレザー。この相反する二つが組み合わさることでお互いのイメージを分散させてくれます。
次のレザーコートは、ホースハイドを使用したLAUNCHのパターンオーダーです。
詳しい仕様は、
モデル : LAUNCH
レザー : ホースハイド
身頃裏地 : ブラウンチェック
袖裏地 : ブラックサテン
カスタム : 両サイドに内ポケット追加、ポケットの袋布をブラウンのオンブレチェック
表地には、ホースハイド。身頃裏地はブラウンチェック、袖裏地は、ブラックサテン。袖裏地をブラックサテンにしたのは先ほどのBUNCH同様、皮脂で汚れが目立ちにくいように。
このブラウンチェック。ヴィンテージライクな風合い、色味です。初めのレザーとの相性もなかなかですが、経年変化したレザーとも相性はさらに良くなりそう。
そして裏地を見てみると両サイドに内ポケットが配されます。今回の内ポケットは、玉縁のみで玉縁を1cmほどの幅にすることで、裏地の面積を増やすことができます。裏地の面積が増えることで、ウールのほんのり起毛した暖かみのある印象をより残すことができます。
相反関係にある
『力強さのあるレザー』と『暖かみののあるウール』
この相反する2つがうまく組み合わさることで、「強すぎず、決して甘すぎない」レザージャケットに仕上げることができます。
ポケットの袋布は、寒い時期に手を入れても暖かいように起毛のあるブラウンチェックです。
裏地とも違うチェックの組み合わせは、本来は互いが主張してしまってあまり交わらないことが多いのですが、
こういう風にディテール使いされることでお互いが喧嘩することなく、うまく調和してくれます。
雨の日でもガンガン着てもらいたい2着です。
それではまた火曜日に。