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2019/10/01 11:41

今回ようやくLAUNCHが完成しました。

コートは気持ち大きめということが肝だと感じます。



少し話が逸れますが、

私が、イギリス在住時に千回以上は通ったであろうJermyn Streetという通りがあります。


そこは、老舗の靴店、仕立てのシャツ店、グルーミング店など、男心をこれでもかとくすぐるようなたくさんの店が立ち並んだ通りです。

日本では、スーツか時計を先に買う人が多いかと思いますが、イギリスには、「初めに良い靴を買え」という言葉があります。

働いて貯めたお金で靴を買うための下見のために当時の職場も近かったことから、Jermyn Streetをわざわざ通るために、3つ手前のバスストップで降りて毎回2往復していました。

目星を付けたいくつかの靴のイメージを頭で記憶し、寝る前のベッドの上でどれを買うべきか吟味していました。

毎日ベッドの上で悩んで買った3足の靴はソールを張り替えながら今でも現役で活躍しています。あれからもう10年近く経ちます。


コートの話に戻りますが、

本当によく通っていたので、そこに買い物をする人の服装をよく見ていました。イギリスロンドンの緯度は、日本の北海道ぐらいに位置することと平均気温も低いことから、日本よりも早めの冬が来て冬が少し長いことからオーバーコートを着る期間は長いです。

そんなこともあり、コートを着るイメージがあります。

コートの中にスーツやブルゾンなどを着ることを想定していることから、みんなある程度のゆとりを考慮したサイズ選びをしています。

適度なゆとりがとられたコートを羽織ると後ろから見た時に背中を大きく見せてくれ、いかにも頼り甲斐のあるというか、男らしい印象を与えてくれます。適度なゆとりは、見る人にも無理な印象を与えることもなく、どこかその人の懐の大きさを表しているかのように感じます。

個人的に、男は背中で語るというのは、こういった意味合いも含まれているように感じます。



そして、トラウザーズの丈は、靴の種類に合わせた丈に仕上げていることから足下はスッキリしているので、適度なゆとりのあるコートを着ても決して野暮ったく見えません。



そういったことも踏まえ私は、このコートは、少し大きめに羽織るため少し肩が落ちるぐらいのサイズのものを選んでいます。

コートの中に厚手のニットやブルゾンを着た時を想定したサイズ感です。



ここからは、LAUNCH製作にあたり特に力を入れたところをご紹介します。


元々このダブルのコートは1940年代頃から多少のデザインは異なりますが、イギリス、ドイツ、などヨーロッパで見られるデザインです。この頃のヨーロッパのコートのボタンホールは糸でかがることはせず、レザーの玉縁で仕立てています。前回のレザーのテーラードジャケットBUNCHでもお話ししたディテールを駆使しました。

当時のボタンホールの玉縁は片方0.5cm程の厚みがあるのですが、こちらの玉縁は最大限細くしています。

極力ボタンホールは目立たせたくないという思いからこのディテールを開発しました。




それから、身頃、袖裏地ともにウールのメルトンを使っています。この当時は、サテン地のポリエステルなどの化学繊維は見られなかったことと暖かさ、丈夫さといった時代背景も考慮しこの素材を選びました。

袖口裏側にはリブが配されることから袖口から入る外からの冷たい空気を遮断する効果があります。


そして、ポケットに手を入れた時の保温性も考え、ポケットの袋布はタッチもしなやかなコーデュロイを使っています



フロントのダブルの被り部分も少し浅くすることで、LAUNCHにほんの少しモダンさが加えられたかと思います。

フロントのダブルの被りが深いと表のボタンの2列の配列の幅が広くなることで少し重たい印象を与えてしまいます。

数センチ被りを浅くすることでクラシカルな印象も残しつつ、野暮ったさが軽減されます。



ぜひ背中で語っていただきたいコートLAUNCHです。


歴史的背景も考慮しながらディテールやデザインはPREBLICの服作りの哲学を加えアップデートさせました。


カジュアルからタイドアップした服装まで幅広く着ることができ、着始めた瞬間から何年も着重ねた頃までのその瞬間、瞬間にしか出せない味わいを楽しめるLAUNCHです。