PREBLICの今村です。毎週火曜日に書いています。
今日は、PREBLICで使用しているレザージャケットのシープスキンとゴートスキンについて書こうと思います。この2つのレザーはイギリスで伝統的な鞣し方法で作られています。レザーの中に蝋燭の蝋分を入れこんでいて、その理由はカビが生えにくいようにと、レザーの繊維を引き締めて耐久性を上げるためです。イギリスは昔からミストのように雨のような霧のような空気が霞がかっていることも多く、湿気の多い国です。それから古くから耐久性が強く求められる馬具にもレザーが使われていました。
湿気に強いということと、耐久性が高いということはとても大事なことでした。
それで、気温や湿度の高低差でレザー内部の蝋分が表にフワッと浮き出てくることがあります。これを「ブルーム」と呼びます。
これを知らないとカビと勘違いしてしまうことがあります。「ブルーム」だと知っていると少し誇らしい気になりますが、知らないと勘違いしてしまいます。カビと「ブルーム」では受け取り方は全く異なります。
自分は手でササっと拭き取りますが、布かブラシでも拭き取る方もいらっしゃいます。
イギリスの高級な鞄や馬具にもよくあるもので、たまに靴にも見られたりします。
自分は、この「ブルーム」を拭き取った後にレザーの表面にうっすら白いのが残るのが、カッコよくて、敢えてそういうレザー使っています。少し手間ですが、そういうレザーだと思って付き合っていただけますとなかなか愛らしく思えてきます。
自分がイギリス在住時にレザージャケットやレザーのことを学び、その背景をものづくりに活かしています。
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さて、先週のDiaryに引き続き完成したレザージャケットのご紹介です。
まずはベジタン ゴートスキンを使用したNo.2 BACKET。
フロントは、ダブルになっていて、金具はセンタージッパーのみ。その他は、ボタン留めに仕上げています。
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裏地は、ブラックコーデュロイ。
PREBLICのレザージャケットで最もシンプルに仕上がったダブルのレザージャケットです。
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そして、マネージャーのヤマが約1年着用したベジタン シープスキンを使用したSTAND。
体型に合わせてサイズ調整し製作したものです。
近くで見ると下地のブラウンが表面に浮き上がっているのが分かります。
これからがこのシープスキンの本当の良さが出てきます。
来年1年後の経年変化が楽しみです。
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そして、完成した革小物のご紹介です。
まずは、パターンオーダーのTHOMAS - French Goat col.Navyです。
表面は、老舗のALRAN社のゴートスキンを使用しています。手揉みと自然なシボから産まれた独特の凹凸が特徴です。傷も目立ちにくく耐久性が高いのもこのレザーの良いところです。
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内装左は、カード室一室追加、内装右はクロコダイルのカード室へ変更しています。
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そして、こちらはクロコダイルを使用したパターンオーダーのTHOMAS - Crocodile col.Blackです。
金具はシルバーからゴールドへ変更、左右内装は、クロコダイルのカード室へ変更しています。
自分もTHOMAS - Crocodile使っていて、メンテナンスは特に何もせずガシガシ使っています。ガシガシ使っても品よく経年変化してくれます。
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