PREBLICの今村です。毎週火曜日に書いています。

PREBLICで使用しているベジタンシープスキンとゴートスキンは、ブルームと呼ばれる蝋の成分がほんのり浮き出てくることがあります。

ブルームで有名なのは、イギリスのブライドルレザーがあります。元々レザー表面には白いブルームと呼ばれる蝋分が浮き出ています。100年以上も前から伝わる伝統的なレザーです。

日常からイギリスは霧がかったようにいつも空気はしっとりしていて、レザーには外部から不要な水分が入ることがありました。それがいわゆるカビの原因になったりしていて、それを解決するのにレザー内部に蝋分を含ませることはとても有効でした。

外部から余分な水分を取り入れないことや、少量の雨なら弾いてくれます。それからレザーの繊維自体が締まることで耐久性も高くなります。

ブライドルレザーは、表面の蝋分をそのまま残していますが、PREBLICのレザーは表面に残ったブルームは払い落としています。

気温や湿度の高低差が大きいほど内部のブルームが浮きでることがあり、日本は特に気温と湿度の高低差が1年の中でとても大きい国です。

たまにふわっとでてきたらブラシではらうか、柔らかい布で拭き取っていただければ取りはらってご着用ください。

着用する程に内部の過剰な蝋分が出きって出なくなっていきます。

伝統的な製作方法なので知っていると誇らしさがありますが、知らないとびっくりしてしまいますので今回はブルームについてご紹介させていただきました。

ブルームを使って鞣されたレザーは、どことなくしっとりした質感でとても良い雰囲気を演出してくれます。

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さて以前から製作をつづけていたレザージャケットが完成しました。

まずは、ベジタン シープスキンを使用したパターンオーダーのDALTONです。上でも説明したレザーを使用しています。

クラシカルですがどこかスポーツジャケットのような雰囲気を持った仕上がりなりました。

見た目は比較的シンプルですが、たくさんのカスタムを加えた１着です。

カスタム内容は、左胸にポケット追加、両サイドポケットを片玉縁ポケットから両玉縁ポケットに変更、内ポケットを右側に変更、ダブルジッパーに変更、センタージッパー裾のストラップ取り外し、サイズ調整です。

下は定番のDALTONです。

こちらもご注文のNo.2 BACKETです。使用したレザーは、ベジタン ゴートスキンです。

上で紹介したシープスキンもそうですが、ゴートスキンも下地がブラウンになった茶芯のレザーで、着込むほど表面の黒が剥がれてブラウンが表れます。着込んでからがこれらのジャケットの本当の良さが出てくるように思います。

こちらもパターンオーダーで、左右のポケットを片玉縁ポケットから両玉縁ポケットに変更しています。そして、体型に合わせたサイズ調整です。着丈、袖丈は共に5センチ以上長くして製作させていただきました。

高身長の方で、既製品ではどうしてもしっくりこないとのことで、今回ご注文いただきました。

表面のレザー、裏地はストイックにブラックで仕上げさせていただきました。

No.2 BACKETは、使用している金具はセンタージッパーのみで、ダブルブレストですが前の被りを浅めに設計しています。

シンプルでいてそれから、シングルのレザージャケットのように着用できます。主張を抑えた落ち着いた雰囲気のダブルブレストのレザージャケットをお探しの方によくご注文いただけます。

あまり気負いせずに着用できるのもNo.2 BACKETならではです。

革小物も並行して製作しておりました。

こちらは、マネークリップウォレットのTHOMAS - Horween Shell Cordovan col.Blackです。パターンオーダーにて製作しました。

外装は、ホーウィン社シェルコードバンの黒。内装は、ベルギー産サドルプルアップのキャメルです。

内装左側は、カード室を２室追加しました。

そして、縫製はフランス産Lin Cableで手縫いにて仕上げさせていただきました。

専用の道具で印を付け、一つ一つ桐で穴を開けていきます。それから、ひと針ひと針丁寧に仕上げていきます。時間はかかりますが、唯一無二の仕上がりになります。

ご注文ありがとうございました。

ご注文分も順次製作中です。

ご注文いただいたお客様もうしばらくお待ち下さい。