PREBLICの今村です。毎週火曜日に書いています。
暑くなると装いも軽く薄くなってきます。軽い装いになるほど、襟がある物の方が何となく安心感があります。
そんな暑くなってくると、欲しくなるのがアロハシャツです。
ウチのオトンも夏はポロシャツかアロハシャツなど、襟付きのものをよく着ていて、しかもタックインしていました。ほんとにじじ臭いからやめてくれと子供の頃は言ったもんですが、自分もいつの間にか同じようにアロハシャツをタックインするようになっていました。
先日、いつもお世話になっている原宿のFakeアルファに行ってきました。
レーヨン素材で、汗ばむ時期でも肌にはサラッと馴染み、風が吹くと生地と肌の間をパタパタと抜けてくれます。
普段履いているスラックスともとても相性が良く、暑い夏でも気分を上げてくれます。
一期一会なのもビンテージならでは。しかもところどころ荒い縫製もご愛嬌となるのがビンテージ。
普段かけている眼鏡とも色合いもばっちりでとても気に入っています。
この間、4歳の子供になんで変な眼鏡とシャツ着るの?と聞かれて3秒ぐらい硬まって「カッコつけやで!」と4歳児に真正面に答えてしまいました。笑
今年も良い夏を迎えることができそうです。
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今、新しい商品を試作中です。試作中と言ってもまだ仮組みにも入っておらず、イラストの段階です。ここ1、2年はずっとご注文の製作にほとんどの時間を費やしてきました。
ご注文をいただいているという意味ではとてもありがたく感謝することなのですが、一生このままご注文が絶えず生涯いただけるとは言えません。やはり試行錯誤し新しいものを生み出さなくてはいけないと思っています。
職人に陥りがちなのが、自分の創作意欲が湧くものばかりを作ってしまうことです。同じ職人とか同業の人に褒められたいとか認められたいとかそんな気持ちが強くなりすぎてしまうことです。渡す相手がいなくて自分1人で完結しているのであれば問題なさそうですが、作った先には使ってくれる人がいて、その方達のほとんどは職人ではありません。
それを踏まえながら、自分達のできることと交差するものを手探りで探しながら作らなくてはいけないような気がします。
前から新しいものを作るための時間を作ろうと思ってはいたのですが、なかなかご注文の製作を言い訳に時間を作る努力を怠っていました。
そして、最近やっと決心して、朝早く起きて店に着いて1番に1日1時間無理矢理にでも時間を作って、新しいものを考える時間を作りました。
1日1時間、製作時間は減ってしまいますが、少し遠い未来を考えるときっとこの時間は大きなものになると信じて時間を使うようにしています。
1週間のうち6日働いているので6時間。1ヶ月でだいたい24時間です。24時間しっかり向き合えば何かしらの答えは出てくると思っています。とても少ない時間とは言えません。定期的に少し無理をしてでもこんな時間は作っていこうと思います。
35年生きてきて、自分は夜にものごとを考えるよりも朝一番に考えた方が身体に合っていることを知りました。夜だと少し疲れているのか余計なことばかり考えてしまいます。少し後悔していますが、今さらでも知れて良かったです。
少し脱線しますが、あの有名なピカソは生涯に14万7800点ほどの作品を製作したそうです。あの天才でもこれだけの数を作り出し、世に評価されているのは生涯の作品数と比較すると本当に数限られた数です。本当にたくさんの作品を経てあの彼がいるとしたら、、
自分のような凡人と比較するのはあまりにもおこがましいですが、あの天才がそこまでやっていると考えると、自分はこれから伸び代しかなさそうです。笑
ただ作るだけも考えるだけも、きっと良くないし、たくさん考えて、手を動かして、たくさん作ること。
原子的ですが、自分にはこれが正しい道のりかもしれません。
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さて、今の今KONETTのサドルプルアップレザーを製作中です。
オンラインストアに載っているのは、ホーウィン社シェルコードバンとクロコダイルのみでしたが、今回サドルプルアップレザーも定番になります。
ベルギー産のベジタブルタンニン鞣しで、内部にはたくさんのオイルを含んでいます。たくさんのオイルを含んでいるので、レザーを曲げたりすると内部のオイルが移動し色が変わるほどオイルを含んでいます。耐久性も高く、使うほどコーティングされたかのような深みのある艶が出てきます。
最大でカード12枚、真ん中に小銭、そして紙幣を入れることができます。普段ウォレットを2個使い分けている方もこれだけの容量入れば1個に集約できます。そして、馴染めば最大でカード16枚入れているお客様もいます。
ミニウォレットに比べると少し大きさはありますが、スラックスであれば前のポケットに厚みを抑えて収納することができます。
タフで品のある佇まいがPREBLICでも人気のウォレットの一つです。
完成次第、アトリエもしくはオンラインにてご購入いただけます。
こちらは以前から製作をしていたパターンオーダーのPLET。
メインのレザーは、フランス産ゴートスキンのトープ。カード室は、クロコダイル ダークグレーです。真ん中の仕切りのレザーは、カウハイドのネイビーシボのレザーです。
表に見える部分は、無彩色なのでシックな仕上がりになっています。使う本人にしか見えない真ん中の仕切りの中はネイビーシボ。
そして、このPLETはマネークリップウォレットTHOMASとのコンビでの製作でした。
ヨーロッパが得意とする中間色。はっきりしたビビットな色合いとは違いほんのり霞がかった色合いがとても品のある色の組み合わせです。
そして、こちらもパターンのPLET。
メインのレザーは、フランス産ゴートスキンのダークグレー。カード室は、クロコダイル ダークグリーンです。
どちらも深みのある色合いで、色味のあるクロコダイル ダークグリーンを無彩色のダークグレーがうまく調和してくれています。
シェルコードバン含め、黒以外で特に人気なのがこのダークグリーン。
決して派手すぎず、品のある色合いが普段使いでも使いやすいのが人気の秘訣だと思います。
そして、こちらもTHOMASとのコンビ。
THOMASはこれまで本当にたくさんの数を作らせていただきました。
ダークグリーンは、色味こそありますが、派手さはなく落ち着いた印象があります。
使うほどに色は深くなり、ほんのり光沢が出てきます。
使用しているクロコダイルは、仕上げをセミマットで止めており、使うことで光沢が出るように設計されたレザーです。
使うほど本来仕上がるべき完成の姿に近づいてくれるレザーです。
お使い始めは、レザーが馴染むまで硬いですが、使うほどレザーは馴染み使いやすくなってくれます。
PREBLICでは定番のウォレットです。