下の鋏は刃先が丸くなっていて糸を切る時にレザーを傷つけなかったり、落としても刃先が欠けることがなさそうなので、ミシン用の鋏にしています。ミシンを使う時に鋏を使うとなぜかよく落としてしまいます。ちょうどこの前、落としてしまったんですが、なんの問題もなかったので安心して使っています。
それからシルバーの鋏は落としたら刃先が欠けそうなくらい刃先がシャープなので、作業テーブルの上を定位置にしています。
2つとも切れ味もよくてなかなか調子がいいです。
普段製作していると糸を切ることは1日に何度もあります。朝からずっと作っていると無意識に余計なことに意識が持っていかれて手が止まってしまうことがあります。ただ気に入って買った道具を手に取ると別なところに行きそうな意識をテーブルの上にまた留めてくれるような気がします。おかげで1日の中で余計なことを考える回数が少し減ったように感じます。
歳を重ねると無駄に考えることが増えたり、集中できる時間が短くなるとか聞くので、こういう気に入った小さい道具たちは少しずつ増やしていこうと思います。
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さて先週、ご注文いただいたウォレットが完成しました。
まずは、ホーウィン社のシェルコードバンを使用したパターンオーダーのFIELDです。
外装はシェルコードバンのダークグリーン、内装はベルギー産のサドルプルアップレザーです。カスタムでカード室一室をクロコダイルに変更しています。
内装の一部分だけでもクロコダイルになっていると、サドルプルアップレザーとの表情の違いからひと目で認識できて、オーダーメイド感が生まれてオリジナリティーはぐっと高まります。ベジタブルタンニン鞣しの内装のサドルプルアップレザーと同じようにクロコダイルも使うほど色味は深く艶が出てきます。
奇を衒いすぎたカスタムだと時代の変化や歳を重ねた時に趣味嗜好の変化で長年使うことは難しくなりそうですが、このぐらいさり気ないパターンオーダーだと歳を重ねようとも長くお使いいただけると思います。
それゆえにカード室クロコダイル変更は、とても人気のカスタムです。
ちなみにカード室をクロコダイル変更はマネークリップウォレットのTHOMASでも定番のカスタムです。これまでたくさんのお客様のパターンオーダーを製作させていただきました。お好きな部位をクロコダイルに変更することができます。
そして、こちらも同じFIELDのパターンオーダーです。
外装はフランス産のブラックのクロコダイル、内装はサドルプルアップレザーです。本来外装のクロコダイルがブラックであれば、内装もブラックなのですが、パターンオーダーで内装はブラックからキャメルへ変更しています。
<FIELD - Crocodile col.Blackの定番の内装>
内装キャメル変更は、ストイックな雰囲気のオールブラックに比べて、強さのあるブラックを良い具合いに中和させてくれて柔らかい雰囲気が作り出すことができます。
外装のクロコダイルは、フランス産で古くから伝わるタンナーから時間をかけ丁寧に鞣されています。心無しかクロコダイルの表情には気品が漂っています。水陸両用のクロコダイルからか意外にも水滴に強く、耐久性はとても高いのが特徴です。ベジタブルタンニン鞣しのカウハイド同様、使うほど色味は深く、艶が出てくれます。
もちろん一つとして同じ模様は、存在しないのでクロコダイルを使用すると必ず唯一無二のものに仕上がります。
レザージャケット同様にシェルコードバンもクロコダイルも使うほどに風合いは味わい深くなることから使うほどその人にとっての価値は高くなってくれる素材だと思います。
ご注文いただいたお客様ありがとうございます。