PREBLICの今村です。毎週火曜日に書いています。
今、新しいジャケットでDポケットが付いたものをサンプルとして製作しています。
Dポケットは、その文字通り”D”に見えるからDポケットです。いろんな形のDがあるのも面白いディテールです。
古くは1930年〜1950年代のアメリカのレザージャケットに見られるディテールです。
前にもこのDiaryでも書きましたが、アメリカの服はイギリスから大きな影響を受け、逆も然りイギリスもアメリカの服に大きな影響を受けています。アメリカのイメージが強いDポケットですが、数は少ないにしてもイギリスにもDポケットのジャケットは存在します。
職人としてレザージャケットは、作れば作るだけ技術は上がっていきます。それに伴って来られるお客様も少し作りが凝ったものを求められるようになってきたように感じます。
せっかく工場ではなく、広尾のアトリエ店舗で裁断から縫製まで全て工程を経て製作しているので、その大きな強みは活かすべきだし、活かせるデザインや仕様に仕上げないといけません。
1950-1970年代のイギリスは、レザージャケットとしては全盛期の時代。意外にもレザージャケットはアメリカに比べて比較的シンプルに作られています。逆にシンプルに作られているからこそ洗練されて見えるんだと思います。襟が鋭角になっていたり、ところどころレザーが折り込まれることなく裁ちっぱなしで処理されていたりします。
イギリスのレザージャケットのように見た目の洗練さを残したまま、アメリカの作り込んだ雰囲気に仕上げたいと思い今回製作を進めています。
工場のライン的な作りではなく手仕事も加えられた手仕事感の残るものに仕上げたいと思って今回Dポケットのジャケットを製作しています。
もしかしたら失敗に終わるかもしれませんが、これまでもたくさん試作を作って定番となるジャケットを仕上げてきました。早く頭の中にあるジャケットを作って早く見たいです。
また完成したらご紹介します。
ご注文分のレザージャケットも製作を開始しています。昨日裁断が終わり、今日から縫製に取りかかる予定です。
ご注文いただいたお客様もうしばらくお待ち下さい。