PREBLICの今村です。毎週火曜日に書いています。
これを書いてる12月6日(火)は早めの忘年会をします。申し訳ございませんが、本日は18:30までの営業です。
12月も中旬になってくると何かと集まりが増えてきます。年末は特にタクシーを捕まえるのは一苦労です。そうなる前に早めにやることにしました。
今、PREBLICを手伝ってくれてるヤマ夫妻とうちの家族、後輩とホルモン屋です。(手伝ってくれてる人間はヤマって言います)
友人がやっている学芸大学近くの「けんちゃんホルモン」というところです。上手いし、店の中もきれいなところです。久しぶりなので楽しみです。
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今、PREBLICを手伝ってくれている人間(ヤマ)がいるんですが、いつも伝える難しさを痛感しています。
自分が当たり前に何気なくやっていたことが、実は経験から培われたもので、すぐにはできないことだと知ることが多々あります。とうの昔に覚えたことだったりすると覚えたての時の感覚は思い出すことができません。でも思い出せるものでも確かに初めてやった時は、しどろもどろだったような気がします。だからいきなりやってと言われてもできるわけがない。
だからと言って、自分がそれをできるまでに通ってきた道と同じ道を通ってきてくれと言ったら何年かかるか分かりません。こっちとしてはできるだけ早く覚えて欲しいので言葉に変換したり何かしらの方法で伝えないといけません。経験から培われた技術は抽象的だったりするので伝えるのはけっこう難しいです。鍛錬は必須ですが、コツみたいなものは確かに存在します。
以前、話題にもなった並ばない寿司屋さん、板前の修行問題。受け継がれてきた長年の下積みが果たしてどれだけの意味があるかという話です。
長年の皿洗いや掃除などの下積みを経て少しずつ次のステップに進むことができます。そこを経てやっとシャリが握れるようになったりするそう。長年受け継がれてきた技術だったり、伝統があるから先代が見たり感じたものを下にも理解してもらうために同じ工程での修行を弟子にも積んでもらう。
逆に、今は短期の職人育成学校たるものがあってそこで、シャリのベストの重さ、大きさ、硬さを計測器などで測ったりしながら、それを何度もやって身体に叩き込んでいきます。板前として必要最低限かつ職人としては格となる部分を集中的に短期で学ぶことができます。なので、普通だったらシャリを握れるまで何年かかかるところをすっ飛ばしていきなり格になる部分をいきなり学ぶことができます。
2つの立場に立って考えるとお互い言いたいことはあるとは思いますが、自分にはどちらが正しいかは判断できません。
ただこれを聞いて自分はハイブリッドにしたいと思いました。個人的に自分がやってきた苦労を理解してほしいという気持ちも分からないでもないですが、できれば自分が学んだことを早送りで学んでくれるのであればそっちの方が嬉しいです。そして、早く学んだら自分が学んだこと以外を学んで自分と違う武器を持って欲しいなと思います。
下積みで引き継ぐべきは、精神性というか哲学的なもののような気がします。結局、その人の毎日の姿勢や思いがとても大事だと思います。でも、いくら早送りといっても積み重ねは確かに大切なことです。
だから、志というか進みたい行き先だけは、しっかり共有して、それぞれ得意な武器を持って一緒に前に進んだ方が自分1人では辿り着けないところに行くことができそうです。
自分も教えながら、一緒に学んでいけたらと思います。
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さて、コツコツと製作を続けてきたレザージャケットも完成が見えてきました。今年いっぱいはジャケット製作が続きます。
ご注文いただいたお客様もうしばらくお待ち下さい。
ジャケット完成しましたらまたご紹介します。