PREBLICの今村です。毎週火曜日に書いています。
ここ最近、革小物の名入れをご利用いただくお客様が増えました。この名入れのサービスが始まったきっかけはあるお客様がプレゼントする相手の名前を箱に書いて欲しいというご提案から定番のサービスになりました。ご利用いただく方も増えたのでお客様には本当に素敵なご提案いただきました。ありがとうございます。
オンラインでご購入いただいたお客様は備考欄にお書き下さい。無料ですのでお気軽にご利用下さい。ご来店のお客様は状況にもよりますが10-15分ぐらいお時間いただければお書き致します。
名入れは蓋の裏面です。
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さて先週から製作しているレザージャケットももう完成間近です。
ポケットも完成し、袖付けも完了。
これから裏地と表のレザーをくっつける作業に入ります。
製作過程のものと着用を並べてみるとやはり経年変化してるのが分かります。
完成次第お客様にはご連絡致します。
今回製作してるのはBASE zipper less、BUNCH、LAUNCHです。この3型全てPREBLICでは定番のモデルです。
定番は、昔から変わらないデザインという面では目新しさはありませんが、時間や経験によって蓄積される細かいディテールをまた新たに取り入れられることで少しずつブラッシュアップすることができます。
たくさんの細かいディテールの集合体で一着のジャケットは形成されているのでこの細かいディテールを積み上げることがどれほど大切かは集合して初めて感じることができるように思います。
この前、自分が学生の時に作ったレザージャケットを見たらぱっと見の一瞬で違和感を覚えてしまいました。縫製方法や素材を強く意識するあまり、なんとも独りよがりで他の大切な部分がおざなりになっているように感じました。蓄積すべき他の経験値が少ないことと自分以外の周りの人の声が取り込まれていないことがすぐに分かります。なんとも言えない違和感です。
縫製と素材が良いと言うのは当たり前の話で、それと同じくらい大切にしないといけないのは自分以外の人達の心の声。本当にちょっとした匙加減の調整で大きく印象が変わることがあります。
作り手以外これらの違和感の原因がどこから来るのかなかなか気付けないものですが、(むしろ立ち止まってくれることもありませんが)違和感には気付けるものです。
作り手は自分の作ったものに酔いしれ続けることなく、これがベストなのかを考えてまず何に違和感を覚えるのかを突き止めて、その原因は何によるものなのかを丁寧に紐解いていかないといけないように思います。
こういう細かいディテールは移り変わる時間の流れによっても変わるものだし、自分の経験の蓄積によっても、もしかしたら出会った人達によっても変わるものだと思います。
1つの細かいディテールだけでは大きな違いは分かりにくいかもしれませんが、それらが集合して集まったものはどこか強さを纏っています。
そういったことから定番は時間とともに強くなっていくんだと思います。
だから定番は愛され続けるんだと。
地味な作業は続きますが、そんなものをこれから作っていけたらと思います。