PREBLICの今村です。毎週火曜日に書いています。

服は着ない。スタイルを着る。

自分は、アトリエでモノを作る時の服装はだいたい決まっていて薄いブルーのシャツ、スラックス、そして革靴です。

ブルーのシャツを選んでいるのは、ものを作っていると汚れるから。気付かないところで塗料がシャツに飛んでいたり、レザーの繊維がシャツに付いたり。でも、ブルーのシャツだと多少汚れても見窄らしい感じにならない。

「紳士は白シャツ」という言葉を聞いたことがある。白シャツを白く保つためには

毎日のメンテナンスやケアだったり、細かいところに気を配らないと白シャツを白く保つことができないからだ。そして、最も明るい色で清潔感のある色。

そんな言葉に感化されて白シャツを着てたこともあった。でも時間が経って気付いた。

自分は紳士じゃない、職人。

作ってると必ず汚れる。服の汚れに気を使いながらレザーを扱うっていうのは、気持ち的にも体力的にも自分には性に合わなかった。

短時間ならまだしも長時間となると話が変わってくる。今日だけじゃなくて明日も明後日も来年も作るわけだから。

品も保たれて、レザーの繊維がついても味になるような。。。そうやってたどり着いたのがブルーのシャツ。

そしてスラックスは麻、コットン、ツィード、フランネル素材が調子が良い。これも汚れても品が保てるから。しかもジーンズみたいに時間が経っても味として変化してくれる。アイロンもまめにかけなくても味と品がうまく両立できること。

そして、なんといってもレザージャケットとも相性が良い。

アトリエで作る時はこんなスタイル。

それから出かける時とか人に会う時は、ブルーのシャツとネクタイを外して、

アロハシャツとかシャンブレーシャツとベストとかに着替えて最後にレザージャケット。

どうやらそんなのが自分のスタイルな気がする。

『レザージャケットと革小物を作っている』と言葉だけで伝わると、「腕がペットボトルぐらい太くて、髭をたくさん蓄えた男がTシャツとデニムにエプロンをつけて作っている」そんな印象が少なからずあるみたい。妻の友人とか知人に初めて会った時によく言われる。

そんな予想を裏切りたい天邪鬼な自分。

自分の生活に沿っていて無理がなくて、自分にとって合理的。その服が心地が良いこと。

さらに言うと、相手にも悪い印象を与えないもの。

誰かに憧れて、同じものを探し出して同じような着こなしをしても自分とは何かが違うことに気づく。

俺はあんたじゃないこと。

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さて先週からBRANCHとBASEを製作中です。

もうそろそろレザージャケットを羽織る本格的な季節に近づいてきました。

BRANCHは胸ポケットが特徴的なダブルのレザー ジャケット。

そして、製作中のBASEはBASE zipper lessで身頃ポケットのジッパーなしのシングルのレザー ジャケットです。

こちらはポケットのディテール。

<BRANCH>

<BASE zipper less>

こちらはフロントジッパー。

ご希望のご注文によって仕様が異なります。

こちらは５ミリ幅の小ぶりのジッパー。このジッパーにするとジッパーの存在感は軽減しますがレザーの風合いが強く出てくれて比較的クラシカル雰囲気が強くなります。

<小ぶりのZipperを使ったBASE zipper less>

そして、こちらはダブルジッパーでベージュジッパー仕様です。レザージャケットを閉めた時に下の部分は１番負荷がかかるところで下からも開閉できることによって負荷を分散することができます。

普段レザージャケットを閉めて着る方が多い方や見た目的にもダブルジッパーがお好きな方はおすすめです。

それからジッパーテープはベージュ色で着込んで日焼けしてコットンテープの色が抜けてきたような色合いになっています。この色合いであることから新品の状態でもある程度着込んだような雰囲気に仕上がってくれます。

もちろん着込んで経年変化したレザーの風合いともよく合います。

そして、こちらは10mm幅程の大ぶりのジッパー(写真左)です。

こちらもオリジナル刻印のあるジッパーです。大ぶりになると見ため的にもジッパーの存在感が強くなるためライダースジャケット感が強くなるように思います。

<10mm幅程の大ぶりのジッパーを使ったBRANCH>

<小ぶりのZipperを使ったBRANCHパターンオーダー>

こちらのジッパーはお好みに合わせて無償でお選びいただけます。

来週中には完成させられるかと思います。