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2021/06/08 11:09

PREBLICの今村です。

毎週火曜日に書いています。


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同窓会の話

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最近、コロナもあってか友人と会う機会が減りました。仕事もはかどるし悪いことだけじゃないなとか思っていました。笑

ただここまで長引いてくるとそろそろこの世の中の雰囲気にも少し窮屈に思うことも増えてきた。


そういえば、そんな風に「あいつ元気かな?」とか考えていたら兄が話した同窓会の話を思い出した。


数年前に兄は、卒業した専門学校の同窓会の幹事になったらしい。全員に声掛けしたが思った以上に人が集まらないことが少し気になった。そのことを同窓会に参加してくれていた当時の担任教師に相談したところ、


担任教師

「俺の年齢(60代中ば)ぐらいになったらけっこう来るよ」


「えっどういうことですか?」


担任教師

「30代、40代は、仕事とか家庭のこととかいろいろ考えることがあってみんな忙しいから。でも俺ぐらいの歳になるとただのジジィとババァになるから来る奴も増えた。だから今は来なくても声掛けだけは続けてやってくれ」



数年前の話だけど最近はこの話をよく思い出す。






さてここ最近ご注文いただいたウォレットが完成したのでご紹介します。


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クロコダイルのビスポーク ウォレット

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ご注文いただいたビスポークのウォレットが完成しました。



日頃から使うカードが6〜8枚程、紙幣、小銭を一つのウォレットに出来るだけ薄くスマートに収めたいというご要望でした。

こちらは本製作前の仮組みです。




なかなかハードそうなご要望ですが、PREBLICの定番でもあるWELVETのウォレットから着想を得て製作するのが1番理想に近いということで製作させていただきました。写真左がビスポークウォレット、写真右がWELVET。



「ご要望」


・収納するカードが外から見えないように、内側にカード室を。

ご要望でも出来るだけスマートにというご希望でしたので両方内側に2室ずつカード室を配しています。




・サイズを一回り大きく。

WELVETのサイズから横+2cm、縦+0.5cm。一回り大きくすることで日頃から収納する6〜8枚ほどのカード、紙幣、小銭も収納できます。

ウォレット自体のサイズを少し大きくしたことで両方内側のカード室にゆとりが生まれ一室に対してカードを2枚ずつ入れることが可能です。それでも入りきらなかったカードは重ねてカードを収めることができます。



・外装の表裏はクロコダイル。

スマートさと高級感を出す為に外装両面とマチもクロコダイルです





・内装はワインハイマー社のトープ

ドイツで100年以上も昔からあるレシピを使用し今でも変わらない製法で仕上げているワインハイマー社のレザー。

品格すら感じる独特のシボは、見た目の良さだけではなく、機能面もとても優秀。

特別な鞣しと独特のシボは傷が付きにくく目立ちにくいんです。こんな意味合いからも内装には贅沢ですが用途としてはぴったりです。



・金具はゴールドで統一

シルバーの金具はスマートな印象に。

ゴールドの金具はゴージャスな印象に。

と個人的に思っています。

こちらは、ゴールドで統一。



ということで、


「日頃から使うカードが6〜8枚程、紙幣、小銭を一つのウォレットに出来るだけ薄くスマートに収めたい」というご要望からウォレットを製作させていただきました。


これだけ盛り込まれたディテールですが、見た目は薄さも考慮した紳士な面構え。

好みとライフスタイルをうまく掛け合わせたものが作れるのはやっぱりオーダーの醍醐味です。





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ホーウィン社 シェルコードバン バーボン

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こちらもビスポークにてご注文いただきました。ホーウィン社シェルコードバン バーボンを外装に、内装はベルギー産サドルレザー(キャメル色)を使用したロングウォレットです。



お客様のご要望により18枚のカード収納、紙幣と領収書をより多く収納できるようにしたいというご要望。

こちらは本製作前の仮組みです。





「カードの収納はあえて縦の配列に」


普段はパンツのお尻のポケットにウォレットを収納しバイクに乗るお客様。カードの配列が横だとカードが割れることが多かったようで、お尻のポケットに入れてバイクに跨っても力が分散されやすいようにカードの配列は縦にしています。

そして、バイクに乗っている時にウォレットが落ちないようにウォレットコードのハトメも付きます。




「手縫いの麻糸」

個人的は好みなのですが、自分はごつめの太い糸での手縫いはあまり好みではありません。

多少なりとも暖かみと繊細さがあるものが好きです。今回仕上げた手縫いは、ミシン縫いのように繊細で、ステッチ自体がデザインとして機能してくれます。



使用した糸はフランス産の麻糸。この麻糸、生まれたのはなんと1827年。色合いと風合いはもちろんですが、レザーとの馴染みもすごく良い。それ故に現代まで継承されてきたのだと思います。当時ヨーロッパの移動手段は馬。その馬に乗りやすくするためにレザーで作られた馬具を使用。馬具を縫い合わせる際に使用していた一つがこの麻糸。

いきなり雨に打たれたり泥がくっついたり。そんな悪天候の中人間の体重を支えるのに高い耐久性は必須でした。そこで使用されたのが当時は化学繊維がなく天然の素材で1番適していたのが麻糸だったんです。

この麻糸は、水にも強くさらには、天然素材ということもあり、レザーと同じように経年変化してくれます。




「特別な手縫い」

上で書いた麻糸をうまく使う為には専用の工具が必要です。使う道具を間違うとせっかくの素材も台無しになってしまいます。

この麻糸の太さにあう穴の大きさ、風合いに合う縫い目のピッチ。そして、手順。


これらの条件を満たすことで斜めに走る立体感のあるステッチ(縫い目)が完成します。


こちらもフランス産の老舗工具。

これをフォークのような工具をハンマーで叩いて穴を開けるのではなく印付けのみ。

そして、その印を目掛けてダイヤモンド型の刃のついたオーク(写真右)と呼ばれるもので一穴一穴丁寧に開けていきます。



さらに少し手間ですが、あらかじめ全てのパーツに穴を開けておきます。

もちろんレザーを貼り合わせるパーツ同士はぴったり穴が重なるように穴を開けます。この作業により縫い目は表も裏も綺麗に斜めに走ってくれます。


本来、縫い目には表と裏が存在します。

表から見たほうが縫い目が綺麗にみえるようになっています。これを表裏どちらとも綺麗に見えるようにこの工程を踏んでいます




タフですが、繊細さも感じるウォレットが完成しました。


ご注文ありがとうございました。


完売中のTHOMAS - Horween Shell Cordovan col.BlackとTHOMAS - Saddle Pull UP SDは今製作中です。今週末もしくは来週までには再入荷予定です。




今週も最後までお読みいただきありがとうございます。