PREBLICの今村です。
最近製作したものをご紹介致します。
レザートートバッグの『ALBA』です。
表のレザーは、国産で丁寧に鞣されたベジタブルタンニン鞣しのレザー。裏地は、PREBLICのレザージャケットでも使用しているウールの千鳥格子を使用しています。


そして内装には、ジッパー付きのポケットが配され、バッグの口部分は、スナップボタンで開閉することができます。


元々このバッグを作ろうと思った経緯は、タフだけどほんのり品も感じるバッグが欲しかったからです。
ブリーフケースよりもカジュアルで、ショルダーバッグやバックパック(リュック)よりもフォーマル感強いものがあれば普段使いしやすく、服や場所もあまり選ばないと感じたからです。
約2年経過したものですが、良い感じにクタっと感が出てきています。

そして、こちらは『ALBA』のパターンオーダーです。革小物でもそうなんですが、同じ形、同じ黒でもレザーが変わると雰囲気もガラッと変わってきます。
内装含めてとてもパーソナルな1個に仕上がりました。


まずはレザーからご説明させていただきます。
ドイツのワインハイマー社のレザーとベルギーのサドルレザーのシボの微妙に異なる2種類のレザーを使用しています。どちらもヨーロッパでは名門のレザーです。
よく見ていただけると分かるのですが、土台はシボの細かいワインハイマー社のレザー。そして、縦に伸びた2本のレザーと両側面の約2cm幅のレザーは、シボが少し大きめのサドルレザーを使用しています。


シボがあることで凹凸ができ影が生まれることで元々のレザーの黒がより深くなります。写真だと少し分かりづらいですが、実物は2種類の黒の深さが絶妙に異なっていて品も感じつつ個性も際立だった仕上がりです。
そして、バッグの底には地面に置いてもレザーと地面が直接触れないようにように底鋲を。

バッグの口は、ジッパーによって開閉できます。収納しているモノをあまり見せたくない人にはおすすめのパターンオーダーです。
そして、内装。
ご注文いただいたお客様は、PREBLICの「WILLIE II」「INTEGRATE RING」「TUCO」「SPRIT」もご愛用いただいていて、それぞれのアイテムが収まりよく収納できる内装に仕上げました。
「WILLIE II」


「INTEGRATE RING」

「TUCO」

「SPRIT」

まずはこの大きなポケット。このポケットは「WILLIE II」を収納するためのポケットです。定番ではジッパー付きポケットですが、「WILLIE II」に傷が付かないようにということでジッパーを取り外し、「WILLIE II」が綺麗に収まるポケットの深さに仕上げました。

そして、バッグの口についたジッパーの持ち手はクロコダイルで仕上げています。これは、お客様の「WILLIE II」のジッパーの持ち手もクロコダイルで仕上げているので統一させています。

こちらの「WILLIE II」は以前のご注文で製作したものです。

そして、このポケットの左下に付いているストラップは、「INTEGRATE RING」と「TUCO」を掛けるためのものです。お客様が「INTEGRATE RING」と「TUCO」を組み合わせてキーリングとしてご使用いただいています。それを掛けるためのストラップです。
このポケットとストラップのレザーも表革のメインで使われているワインハイマー社のレザーです。

写真は、自分のサンプル画像です。

ここに掛ければバッグの中で「鍵どこにいったかな?」と、いちいち探さないといけないという問題を解決してくれます。それに加えて見た目としても機能美のあるデザインに仕上がっています。
そして、内装反対側の面には、ワインハイマー社のレザーでパイピングした2つのポケットが配されます。
こちらのうち1つは、「SPRIT」が綺麗に収まるように仕立てています。
もう1つは、封筒やペンなど予備のポケットとして製作しました。
裏地は特別にミドルグレーのサテン地で仕立てております。
ブラックレザーとミドルグレーからシックな雰囲気に。

そして金具は全てゴールドで統一させることで品もありながら多少の重厚感のある雰囲気に仕上がりました。

ご注文ありがとうございました。