PREBLICの今村です。
最近やっとNetflixで『深夜食堂 シーズン3』が観れるようになりました。
以前にも『深夜食堂』については、このDiaryでも書きましたが、深夜0時から午前7時頃までの”めしや"が主な舞台でそこに食べに来るいろんな人種の人達の物語です。
好きなツボはいくつかあって、ドラマでは珍しく1話30分っていう絶妙な長さも飽きさせないところで。現実離れしすぎた美男美女というよりも味のある雰囲気を持ったキャスティングも親近感が湧いてセリフがすんなり身体に入ります。
好きな中でも特に好きなところは"セリフ"です。しつこくないし、恩着せがましくないセリフが多い。全てを分かりやすく最後まで言い切るように諭すようなセリフはあまりなくて、必ず余白を残したセリフにしていることで、相手への配慮とか答えを相手に委ねてくれているところが好きです。
1話1話大事に観たいと思います。
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さてここ最近製作したものをご紹介します。
パターンオーダーの『shepards』です。
元々のデザインは、1930年〜60年代頃からヨーロッパやアメリカで郵便配達員が手紙を届けるために入れていたのがこのバッグの原型です。
<Vintage Photo 1938年イギリスバーミンガム>

<Vintage Photo 1951年アメリカ>

当時のものは当時のもので素晴らしいのですが少し簡素な作りになっているので、PREBLICで使いやすいように再構築したのがこのバッグ『shepards』。ちなみにこの『shepards』は "裏定番品"ですのでオンラインには載せておりません。

特徴的な蓋のついたバックルで留めるバッグなのですが、毎回毎回バックルを付けたり外したりするのは、さすがにしんどいなと思い円柱状で頭の部分が球体になっている留め具で取り外しが楽にできるようになってます。
この仕様によって毎度毎度バックルを開け閉めせずに簡単に開けたり閉じたりできます。
そもそも収納するものの中身や容量はだいたい決まっていたりすると思うので。

もちろんイレギュラーでたくさんものを入れたりする時はバックルの穴を変えて容量を大きくすることができます。

クラシカルな面構えですが、なかなか便利な仕様になっています。
もしかするとご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、
『shepards』と『SHEPARDS』が存在します。
写真左が『shepards』(新品)で、写真右が『SHEPARDS』(約10年使用)です。

アルファベットの並びは同じ「シェパーズ」なのですが、小文字の『shepards』は文字通り実物も小さいサイズで、大文字の『SHEPARDS』は文字同様に実物のサイズは一回り大きくなっています。
このバッグは、PREBLICの商品の中でも個人的には思い入れの強いアイテムで、PREBLICを始める前の10年程前に作ったのが最初です。
始めて作ったものは、マチの大きさや革の厚みがまだまだ微妙なもので、なかなか使うには使いにくい仕上がりで、今は分解してもう跡形もないです。ただその時に使っていた金具類は生きていたので、金具だけ取り除いて今自分が使っている初期型『SHEPARDS』に取り付けて今でも現役で10年ぐらい使用しています。
※10年前に作ったものなので現在の仕様はアップデートしており少し仕様が異なります。
<アップデート前>

<アップデート後>
バックルの変更とレザーきわに念引きと呼ばれるラインを加えています。

<アップデート前>

<アップデート後>
レザーきわに念引きと呼ばれるラインを加えています。

<アップデート前>

<アップデート後>
レザーきわに念引きと呼ばれるラインを加えています。

ちなみに今回作ったのは小さい方の『shepards』。定番のものとは少し違っていて、いくつかカスタムを加えたパターンオーダーです。
ちなみにカスタム内容は、、、
・裏地取り付け(バーガンディーサテン)
・専用のポケットつけ
・キーリングを掛けるループ取り付け
・ストラップの取り付け位置変更
順番に説明していくと、
“裏地取り付け”
これは、レザーとサテン地のバーガンディーの異なる素材を使うことでメリハリが生まれるようにするためと、次に書かせていただく専用のポケットをつけるために必要だったからです。
黒のレザーにバーガンディーの裏地はシンプルに見た目にも色気が出て映えます。
裏地がつくことで、内装のバンドは取り除いています。

↓取り除いた内装のバンド

“専用のポケット取り付け”
画像でレザーパイピングされたポケットが3つあります。ちなみに収納するものは決まっていて、右側と真ん中のポケットはスマートフォン用、左側のポケットはペン入れです。

ジッパー付きのポケットは、ウォレット用のポケットです。

“キーリングを掛けるループ取り付け”
これはバッグのなかで鍵が暴れないようにスナップボタンで留めてここに掛けることができます。

“ストラップの取り付け位置変更”
本来の『shepards』のストラップはバッグの後ろ側の面に取り付けていますが、ご要望で両サイドにあった方が良いとのことだったので、両サイドに取り付けています。
内装のバンドを取り外したために側面のマチの幅は広がりすぎないようにするために丁度良い幅のマチに修正しました。

↓オリジナルはこの位置にストラップが配されます。

なかなか盛り沢山な仕様になっていますが、見た目にもしつこさはなく、まとまった仕上がりに完成しました。
また他にも製作したものはありますが、長くなってしまったのでまた来週の火曜日にご紹介させていただきます。