PREBLICの今村です。
先日、お客様からギフト用でTHOMAS(マネークリップ)のご注文をいただきました。
既にご存知の方もいらっしゃると思いますが、革小物を入れている青いボックスのゴールドの”PREBLIC”の文字は手書きで書いています。
https://www.instagram.com/p/B_JWWHKjWFS/
そのボックスにギフト用としてお渡しする方のお名前を書いて欲しいとのご依頼をいただきました。
すごく素敵なアイデアだと思いました。これをギフトラッピングにプラスしてできたらさらに良いなと思いました。ご依頼いただいた方本当にありがとうございます。
ただ、ボックスの手書き文字のインクは、金属の粉を溶かしたものを使用しています。金属であることから文字は時間と共に経年変化していきます。
”PREBLIC”の文字は始めに書いており既に経年変化しています。”名入れ”の文字は後から書くために時間差が生じることで始めは”PREBLIC”と”名入れ”の文字には色合いと風合いに違いがあります。
時間とともに”名入れ”の文字も経年変化していきます。
ちなみにラッピング代、名入れサービスは無料なのでお気軽お申し付けください。
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先週のDiaryでご紹介したパターン製作していたコートの仮縫いの一つが仕上がりました。
この仮縫いはもうすでにチェック済みです。
『仮縫い』
どういったものなのかがあまり分からないという人も多いと思うので、今日はこの仮縫いにはどういう意味があって、いかに大事な工程の一つであるかというご説明をさせていただきたいと思います。
PREBLICでは、レザージャケットと革小物のみのオーダーですが、別なところでウールのテーラードなど何か別なものでもオーダーをお考えの方は知っていても転用できたりして損はない話だと思いますのでお付き合い下さい。
ちなみに始めはお客様と、どのようなデザインが良いのかというお話しをします。
その後に、どのような用途で着用するのかをお聞きし、始めにお聞きしたデザインと着用する用途がしっかり繋がっているかを考えていきます。
この時に好みのデザインと着用する用途に誤差が生じてしまうと
「デザインは良いけど、着るタイミングがないな」
という現象が起こってしまいます。
このデザインと用途がはっきりしたところで、寸法チェック、細かい仕様や革や裏地の選択をしていきます。
ここで始めて仮縫いを製作します。
完成したのがこちらです。
そして、この仮縫いをお客様に着ていただき、寸法とポケットの位置などを修正していきます。
画像で分かるようにポケット位置には、実寸のポケットのアウトラインを紙で書いたものをテープで貼っています。色を変えているのはシンプルにポケット位置が鏡で見えやすいからです。
着用していただいて紙に書いたポケットを鏡で見てバランスが良い位置であることとポケットに手を入れやすい位置を考慮し始めの位置から2センチ程下にズラしました。
ここでズラした位置を直接仮縫いの布地に記し、型紙に同じ正確なポケット位置を書き移します。
(真ん中の細い黒い線は、切り替えの線です。ディアスキンをご選択されたので長いコート類は馬革に比べて個体が小さいので切り替え線が必要です)
次は、寸法の話。
寸法で見る部分に関しては話すとたくさんあってキリがないので、今回はよくご質問を受ける袖について書かせていただきます。
まず仮縫いをする時には、オーダーしたジャケットやコートの中に普段着るであろう服を持ってきていただきます。
ここでよく起こる問題が、「中に厚手のセーターしか着ない!」という方がいたとして中に厚手のセーターを着ることを想定すると袖は必然的に太くなります。
逆も然りで、「中に着るのはTシャツのみ!」という方もいらっしゃいます。そういった方にはスマートに見せるために袖を振り切って細く仕上げます。
ただ自分にように厚手のセーターもTシャツだけでも着たいという方。
この時の袖の太さは、振り切った太い袖と振り切った細い袖の中間の寸法をとります。(極端に鍛えている方などはサイズが変わります)
ここで袖の太さが決まった時点で、袖の太さを考慮しバランスをとりながら、身頃のゆとりを考えていきます。
ちなみに今までにPREBLCでご注文いただいたご注文はこのどちらでもいける袖周りのご注文が多いです。
こんな感じで着用する未来を見据えて寸法や仕様を決めていきます。
中に着るのは厚手のセーターのみなのか?
それとも、出来るだけスマートに見せるためにTシャツのみなのか?
もしくは、長い期間で着用できるように厚手のセーターとTシャツを両方着たいのか?
こんな感じで生活スタイルや体型、好みは一人一人違うので、こういったことを会話によって引き出していきます。
ジャケットもしくはコートを着用した未来を見据えたものを仕立てるために『仮縫い』はあります。
ということで今日は、『仮縫い』がいかに大事であるかという話でした。
それではまた火曜日に。