2020/07/21 12:31
PREBLICの今村です。
今回は、まことしやか囁かれているレザージャケットの都市伝説的な話です。
『
きっと服好き、
ちなみにこの話は、レザージャケットを販売している今の自分にとってはとても都合の良い話。
ただ、今は100年に一度と言われるウイルスの襲来で例外になる
「社会全体が不満が多い」
「革ジャン」
という2つの因果関係。
この因果関係を語るには少し歴史的な話を混ぜてお話しする必要が
カウンターカルチャーの象徴とも言うべき正装のような革
もともとパイロット用のフライトジャケットや防寒着、軍用として着用されていたレザージャケット。
そのレザージャケットを『革ジャン=不良』
Tシャツとロールアップしたジーンズ、そして、
このスタイルに沢山の若者が影響を受けた背景には、、
1950年代のアメリカは、第二次世界大戦後、
そして、1950年代後半〜60年前半のイギリス。
しかし、
アメリカとは違い当時のイギリスのスタイルはレザージャケットにピンバッヂやスタッズ付けていました。
パンツは細身のレザートラウザーズ。そして「シーブートソックス」と呼ばれる白いソックスをロングブーツに少しだけロールアップさせています。
1960's Vintage Photo
from 『PRIDE AND GLORY』
2016年に販売された「ROCKERS」と呼ばれる人たちを撮った写真集『PRIDE AND GLORY』。1960年代から現代までスタイルを変えずに生き続けている人たち(ROCKERS)などを撮った一冊です。
これは、私がロンドン在住時に59 Clubのメンバーに聞いた話。(現在も59 Clubは存続しています)
「恐らく初めは革ジャンに付けるピンバッジもスタッズの数も少なかったと思う。
こんな話を聞きました。その話の裏付けになるような理由に、
因みになぜそこまでたくさんのピンバッジやスタッズを付けるのか
「自分のアイデンティティーを示すため、俺が何者かを示すため」
この欲求はどの時代でも変わらないのかもしれません。
そして、イギリスにとってアメリカ製のモーターサイクル、
バイクに関しては、イギリス製のトライアンフが多く、お金に余裕のある人はノートン、BSA、VINCENTなどが多かったそう。
そんな当時の1960年前半のイギリスはというと、「
そして、1970年代のロンドンでは、パンクロックが、、、
歴史を紐解いてみてやはり『革ジャン』と『社会への不満』という2つの関係は深そうです。
決して逆らうことのできない状態を抗うように、「俺は他の誰とも違んだ」
無意識の人もいるかもしれませんが、
そして、その情緒は社会によって大きく変化すること。
革ジャンを着るとどこか心が強く保たれるような。
今回はそんな都市伝説のような話でした。
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さて、最近の動きなのですが、サンプルのレザージャケットが完成しました。
このレザージャケットはサンプルという名の自分のジャケットです。
Model : STAND
Leather : Deer Skin col.Royal Navy
Body Lining : Brown Check
Sleeve Lining : Burgundy Satin
ディアスキンのネイビーを使ったSTAND。
PREBLICでは、定番のレザージャケットの1着です。
今、THOMASのダークバーガンディーを使っていて、
そしてその靴に合うジャケットが欲しくて作りました。
ロイヤルネイビー色は、ブラウンの靴ととても相性が良いです。
見た目はダブルライダースでありながら、
レザー特有の光沢からデニムとも違う、どこか品を感じる色合い。
今THOMASのダークバーガンディーを使っていることからそれに合わせてブラウンの靴を履く機会が増えました。あまりない発想かと思いますが、
実は、
ブラウンスウェード靴、グレーのスラックス、
なかなかの組み合わせ。
そして、バイクの日はチノパンかデニムにブーツスタイル。
店に着いた瞬間に靴は履き替えます。
前半にレザージャケットの背景について書いていた時にふと昔のことを思い出しました。
2008年頃私が、Lewis Leathers ロンドン店で働いている時に写真家マーカス・ロスという人が本店前で撮ってくれた一枚。
右が自分で、左が文化服装学院の同級生です。ちなみにマーカス・ロスは『Jocks & Nerds Magazine』という雑誌のオーナーでRockersや音楽にも造詣の深い人物です。12年前。若いですね。
それではまた火曜日に。