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2020/03/31 22:55

PREBLICの今村です。


そろそろ自分と嫁の分の洗えるマスクを作ろうかと思っています。


これを後輩に電話で話したら、


後輩が、「レザーですか?(笑)」




さすがに蒸れそうだな。。


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最近なんですが、Diaryを読みましたと言っていただける機会が増えました

本当にプライベートというか心を素っ裸にしたような内容なので、本当に嬉しい気持ちと同じくらい恥ずかしい気持ちです。


ありがとうございます。



よくご来店されたお客様から、


「この場所はいつから始めて、いつからPREBLICを始めたんですか?」


と質問をいただきます。





ちなみに、今の場所は、2019年5月につくりました。その前はというと、実は自宅の一室を工房にしていました。

なので、お客様にはアポイントを取っていただいて工房の『ピンポン』を鳴らして工房に来ていただいていました。かっこよく言うと工房ですが、普通に自宅の一室です。


今、それをお客様に話すとよく


「(笑いながら)『(家の)ピンポン』ってすごいですね!」


みたいに突っ込んでいただきます。


その当時は、それをけっこうというか、ものすごくコンプレックスに感じていて、出来るだけ隠したいことでした。「家」という言葉は極力使わずに「工房」という言葉でなんとかごまかし切ろうと思っていました。

でも、結局最終的にはバレます。



そして、PREBLICを始めて家の一室で続けている2年経つか経たない頃に、



「このままここにい続けるのか?それともここを出て一歩を踏み出すか?」



という気持ちでいつも葛藤していました。人によっては大したことではないかもしれませんが、当時はその一歩を踏み出すのは、目の前は真っ暗で前が見えず、一歩先は崖になっているかもしれない、落ちたら二度と這い上がれないみたいに思っていました。




当時は、嫁と2人暮らしをしていてました。そして、1年半経ったぐらいにもう1人家族が増えました。

そこでさすがに嫁も



「家はそろそろ限界でしょ!」



という言葉と



同業の先輩からお店の大切さを1時間ぐらいみっちり話していただいたことで、



自分の重いというより地面にへばりついていたお尻をめいっぱい土ごと引っぱり上げてもらいました。そしておもっきり背高のど真ん中を叩いてくれました。



そのおかげでやっと今の場所をつくる決心がつきました。




本当に今思うと、不思議というかありがたいことがあります。



自分は、PREBLICを始めると決心した瞬間から応援してくれる人が既に、少数ながら何人かいてくれました。

なにも始めてないのに気にかけてくださる方はいるんだな、と。

「世の中そんなに悪くないな」

みたいに思っていました。



なにも形にもしていない、売るものもなにもない状態から、自分に何を感じて応援してくれていたのかは今でも謎であり、本当に感謝です。



今日は、何を話したいのかというと、

よく『ブランドは、ストーリーとか物語が大事』という、あの話です。

ここまで話してやっと本題です。

(うちの親父が鹿児島で車を売っていたんですが、よく『物語、物語』と話してました)



言葉だけでは理解できる


『物語』


どうしても自分に置き換えて理解することは出来ませんでした。でも、最近もしかしたらこんなことが『物語』になってるんではないか?と思うようになりました。





その『物語』というのは、





自分がアトリエ兼店舗を作る前は、自宅の一室を工房にしていたこと。

その時、お客様は、家の”ピンポン”を押して来ていただいていたこと。

お客様がいらしている時に、嫁が面倒みてた子供が泣き出して、気付かれないように部屋の音楽の音量のつまみを少しずつ上げてごまかそうとしたこと。



近所のニコニコレンタカーで2週間シルバーの日産マーチを借りて東京から鹿児島まで横断し作ったものをダンボールに積み込んで売り込みに行ったこと。

東京に戻ってきて、ニコニコレンタカーのお兄さんに、

「お客さんは、僕が勤めていて史上最長走行記録ですよ!」

というを言葉をもらったこと。

ちなみに石川県金沢市の21世紀美術館の近くの駐車場に車を停めて出ようとしたら柱に思いっきり車をこすってしまい¥85,000-修理費を払いました。。



広尾にアトリエ兼店舗を作ったこと。



そんなPREBLICが初めて雑誌に取り上げてもらったこと。



PREBLICを始める前、文化服装学院を卒業してすぐに渡英したことも物語になっているかもしれません。




そして、こんな経験に人はすごく喜んでくれることを知りました。

その当時は、心の余裕なんて1mmもなくて必死さしかなかった行動が『物語』になっていたことを知りました。





「モノに、『物語』をのせる」






世の中のモノは、どんどん価値を失っているように思います。

安くて品質の良いものがたくさん溢れていて、ものは余っています。

自分の作ったものを手に取ってもらえるようになるには、偏っていようとも、モノやブランドに体温を宿すことが大切だと知りました。

この体温はどうしたら宿るのか?という疑問は、『物語』が含まれることで体温が宿る。

人間っぽくて、体験がリアルであればあるほど、アップダウンがあればあるほど、体温は高く宿っていくものだと考えています。

これらを一つずつPREBLICのイメージとしてコーティングしていくことが大事だということ。



以前、Diaryでお話しした目に見えないデザインの精度を上げていくということにも繋がります。





割り出すのは難しいですが、自分のものを手に取っていただいた方の3分の1とか、半分くらいは自分の言葉だったり、今まで積み重ねたことが後押ししてくれているのではないかと思っています。




人は、モノと同じぐらいか、モノ以上に「どんな人が作ってるのか?とか、どんな思いが込められているのか?」みたいな心に訴えかけられるものは決して無視できないものであると改めて感じています。




恥ずかしいこととか、パーソルな部分、コンプレックスに感じていたことは、ある瞬間からいつの間にか『物語』には大事な一節になっています。



当時は、本当に鈍臭いなとか、うまくいっている人を近くで見て強烈な劣等感を感じたり。

今になってはその時の経験は、話のネタになってくれて完全に元は取れています。むしろお釣りが出るぐらいです。


こうやって思えるようになったことも続けてきたからこそだと思います。

途中で辞めてたら、コンプレックスはコンプレックスのままでした。



パーソナルな部分やコンプレックスこそ『物語』として機能する









そして、今世の中は大変な時期になってしまいました。おこがましいですが、これを読んでいただいた方がほんの数ミリでも前に進む何かしらのちからになってくれたらと思っています。


自分はあの時から今までずっと必死です。

早く嵐が過ぎることを。