クロコダイルを作るきっかけになったのは、ひょんなことから先輩のご紹介でお会いしたクロコダイルのタンナーさん。
一度遊びに行かせていただいた時に、クロコダイルの原皮から革にするまでの工程を丁寧に説明していただきました。
鞣し剤はほんの少しの配合や量、季節や温度、湿度によってクロコダイルの表情や質感に違いが生じてくるそうで、毎日記録を欠かさず、その日の環境に合った加工を過去のレシピを参考にしながら何十年も革作りをされていました。
そして、一通り工程を説明していただいた後に、タンナーさんが10年使用したという長財布とコインケースを見たときに今までのクロコダイルのイメージが一変したのがきっかけでした。
創業してから長いにも関わらずクロコダイルに対しての真摯に向き合う姿に感動し、一緒にものづくりをさせていただきたいという思いが強くなりました。
クロコダイルは、牛革、馬革などの表情が比較的に均一なものとは異なり、クロコダイル独特の模様が存在します。
体の部位によって模様にも違いがあり、もちろん一枚一枚同じものは存在しません。
さらに、作るプロダクトの大きさによってもクロコダイルの大きさを変えなければなりません。
ただでさえ、数の少ないクロコダイルで、作りたいプロダクトに合わせた大きさを厳選しないといけないところも高級皮革ならではです。
表情はセミマットの仕上げで、使うほどに光沢と深みが出てくるのが特長です。耐久性の心配という声もありますが、耐久性は高くタンナーさんの10年使用したという財布が証明してくれます。
THOMAS - Crocodileはクリップ、ジッパー部分をシルバーで統一させました。クロコダイルの迫力のある表情にシルバーがシックにまとめてくれることから、クロコダイルではシルバー色を選びました。
4つ並べてみても一つとして同じものがないことが確認できます。
どれをとってもオリジナルで世界にひとつというところもクロコダイルの良さです。
現在、私も使用しており、経年変化など革に変化などありましたら随時ご紹介していきます。