これから展開するウォレットのサンプル製作です。
素材自体が高価なものになるので、はじめに床革と呼ばれる革で実際の厚みで製作します。
床革とは、製品用のレザーの厚みが厚すぎた時に革を薄くするのですが、薄くすると上下で二枚の革が生まれます。
表面部分は製品用に。裏面の残ったものが床革となります。
床革も場合によっては製品として作るところもあるのですが、この床革を使って本生産と同じ仕様でサンプルを作っていきます。
パーツによって、革の厚みを変えたりするのですが、これが厚すぎても薄すぎてもダメなので丁度良いところまで徐々に薄くしていきます。
狙った厚みになった時点で革の厚みを測り記録することで、次に作る時もそれぞれブレのない雰囲気で仕上がります。
これから作るものは、極力裏面(スエード部分)の見えない仕様にしています。この作業は見た目が綺麗でスッキリ仕上がると同時に、二枚の革を薄くして貼り合わせなければなりません。なので、倍の革が必要になってきます。
それから、カード入れの一枚一枚のコバも丁寧に仕上げ、念引きと呼ばれる専用の工具でレザーに線を引いていきます。
この細かい作業の合わさった製品は出来上がった時に独特の影や奥行きが生まれていきます。
今回の写真ではウォレットですが、この他の革小物の展開も予定しております。
少しずつではありますが、またご紹介していきたいと思います。